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どうしようかなぁ、と悩みつつ
やはりサイトじゃないし、ブログだし
ってことで、色っぽいのは自重しました。

まぁ、そのうちに。

ということで、まだカレー記念日になりません(汗)

あと一回で終わりかな。



5月6日 2


最後の日くらい手料理とかして栄養補給や。

そんな事を言っていたアリスだったが、
前日、というかその日の明け方あたりから
もつれ込んだ行為のせいで
起き上がる事さえ出来ずに居た。

連休中、慣れない距離を歩いたりして
ただでさえ筋肉痛だったところに
とどめのアレで足腰がまったく立たない。


「やから、無理やって言ったやないか!」


事が終わって恨めしげに凄み、怒ってはみるものの
さっきまで「いけないことしてました」オーラが
全開では効果のほどは期待できないだろうが。

顔を真っ赤に染めて布団に這いつくばったまま
潤んだ瞳で見上げたとしても意味は無いのだ。


「確かに無理無理言ってはいたけどなぁ、アリス」

「ほれみろ、無視したんはキミやないか」

誇らしげに言い放つとて、それはどうだろう。

「あんな色っぽく『むり~』とか囁かれても
いいんだか、わるいんだかの区別なんてつかねぇよ」

「・・・なんやと~?」


そりゃそうだろう。

息も絶え絶えに『も、むりっ・・・やぁ!アっ・・』とか
言われてみろ。誰だって調子に乗るはずだ。


悪びれず事後の一服を堪能する姿をみて
アリスは怒り心頭だろうが身体が動かない以上
口で攻撃するしかないらしく
ぶうぶうと文句を垂れ流している。

それを半分聞き流しながら、半分はお前だって
乗り気だったじゃないかとか反論すべきか
考えつつ、まあそれでも
かなりの無体をはたらいたことも事実なので
明言は避け、抗議を甘んじて受ける事にした。


事件現場においては迷走確実なアリスの発言も
どういうわけだか対火村となると
案外的を射て居たりするからだ。

的を射ているからこそ反論も面倒になる。


だからこそ、こんな時は黙っているに限る。


これも長い付き合いだからこそ
図れる距離感ってヤツなのかもしれない。

 


 

 


「結局、ピザってどないやねん」


文句と思いきや顔は笑っているから
そうではないのだろう。

「ピザ喰いたいって言ったのはお前だろ、アリス
俺は何が喰いたいか聞いたし、喰いたいものがあれば
買い出しくらいはいくぞって言ったよな」


それでも一応、異は唱えておく。

「え~?そうやけど、なんかなぁって」


言いたい事は分からないではないが、
火村としては何を食べようが構わないからいいのだが。


「ピザならやっぱり石窯で焼いたあの薄っいのが
ええけど、なんやろ。たま~に無性にこの宅ピザが
喰いたくなんねん。でもなぁ、ひとりで一枚いうんは
食べきれんから、キミが居る時しか頼めないやろ?
やから、宅ピザ。されど宅ピザなんよなぁ」


ざあっと言いたい事を言うだけ言って
次の一枚に手を伸ばす。


自分でもよくわからない事を言っていたのは
分かっていたが、それを再度説明するつもりはない。

聞いていた火村だっておそらくは気にしてないからだ。

 

「明日からお仕事、がんばりや~」

「お前もな、アリス。ご担当殿をあまり
困らせるなよ」

 

あほぬかせ。


軽くいなすアリスは半乾きの髪をほわほわと
させたまま、コーラ片手にピザを頬張った。


さっきまでふんかふんかと憤っていたが
献身的な火村の態度で怒りもおさまってきたらしい。


たまにはああいうのも悪くない――。


元来が面倒見のよい性格の火村だからこそ
お世話をすることは苦にならないし、
コツを掴んだ動作と器用な手先が
思いの他心地よい「お世話」をアリスに与えた。
 

お世話なんて言うと「俺は猫やない!」とか
言ってまたへそがまがるだろうが。


立てない、動けないと騒ぐその身を支え
風呂へ入れてやり、ついでの三助だ。


予め泡立てたシャンプーを髪に絡ませ
指を拡げて地肌を丁寧に洗う。
 

後ろから横、全体へと丁寧に。


泡のぬめりをかりて首筋を解すように撫ぜ
マッサージをする要領で洗い上げる。


「はぁ~、気持ちえ~」


 

うっとりと目を閉じて顔を傾けてくる
浮き出た鎖骨を見ないようにして
シャワーの湯を掛けて流すと満足そうに笑う。

「うし。あがろ」


そのまま部屋に戻ってタオルドライした髪を
乾かしてやっていると、タイミングよく
宅ピザが届いたというわけだ。


 

「明日から講義か~。事件も起こらず平穏な
連休やったな。久しぶりに骨休めできたんと違う?」

「まぁな」


いつもなら県警府警あたりからおよびの
電話が掛かってくるのだが、このところ
目立った事件も起こらなかったらしい。


ごくありふれた休日を堪能したのだと思う。


何事もない、普通ともいえる休日。

 

「なぁ、たまにはこういうんもええなぁ」


みてや、チーズが伸びよる!そう言ってアリスが笑う。


「ああ、そうだな」


そう言って火村も笑った。


もしかしたら。



こうして過ごしているのが当たり前にも
思えるほど、何気ない一日、の積み重ねが
こんなにも――尊いなんて。


今更、気がつかされた一日。



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