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どうしようかなぁ、と悩みつつ
やはりサイトじゃないし、ブログだし
ってことで、色っぽいのは自重しました。
まぁ、そのうちに。
ということで、まだカレー記念日になりません(汗)
あと一回で終わりかな。
5月6日 2
最後の日くらい手料理とかして栄養補給や。
そんな事を言っていたアリスだったが、
前日、というかその日の明け方あたりから
もつれ込んだ行為のせいで
起き上がる事さえ出来ずに居た。
連休中、慣れない距離を歩いたりして
ただでさえ筋肉痛だったところに
とどめのアレで足腰がまったく立たない。
「やから、無理やって言ったやないか!」
事が終わって恨めしげに凄み、怒ってはみるものの
さっきまで「いけないことしてました」オーラが
全開では効果のほどは期待できないだろうが。
顔を真っ赤に染めて布団に這いつくばったまま
潤んだ瞳で見上げたとしても意味は無いのだ。
「確かに無理無理言ってはいたけどなぁ、アリス」
「ほれみろ、無視したんはキミやないか」
誇らしげに言い放つとて、それはどうだろう。
「あんな色っぽく『むり~』とか囁かれても
いいんだか、わるいんだかの区別なんてつかねぇよ」
「・・・なんやと~?」
そりゃそうだろう。
息も絶え絶えに『も、むりっ・・・やぁ!アっ・・』とか
言われてみろ。誰だって調子に乗るはずだ。
悪びれず事後の一服を堪能する姿をみて
アリスは怒り心頭だろうが身体が動かない以上
口で攻撃するしかないらしく
ぶうぶうと文句を垂れ流している。
それを半分聞き流しながら、半分はお前だって
乗り気だったじゃないかとか反論すべきか
考えつつ、まあそれでも
かなりの無体をはたらいたことも事実なので
明言は避け、抗議を甘んじて受ける事にした。
事件現場においては迷走確実なアリスの発言も
どういうわけだか対火村となると
案外的を射て居たりするからだ。
的を射ているからこそ反論も面倒になる。
だからこそ、こんな時は黙っているに限る。
これも長い付き合いだからこそ
図れる距離感ってヤツなのかもしれない。
※
「結局、ピザってどないやねん」
文句と思いきや顔は笑っているから
そうではないのだろう。
「ピザ喰いたいって言ったのはお前だろ、アリス
俺は何が喰いたいか聞いたし、喰いたいものがあれば
買い出しくらいはいくぞって言ったよな」
それでも一応、異は唱えておく。
「え~?そうやけど、なんかなぁって」
言いたい事は分からないではないが、
火村としては何を食べようが構わないからいいのだが。
「ピザならやっぱり石窯で焼いたあの薄っいのが
ええけど、なんやろ。たま~に無性にこの宅ピザが
喰いたくなんねん。でもなぁ、ひとりで一枚いうんは
食べきれんから、キミが居る時しか頼めないやろ?
やから、宅ピザ。されど宅ピザなんよなぁ」
ざあっと言いたい事を言うだけ言って
次の一枚に手を伸ばす。
自分でもよくわからない事を言っていたのは
分かっていたが、それを再度説明するつもりはない。
聞いていた火村だっておそらくは気にしてないからだ。
「明日からお仕事、がんばりや~」
「お前もな、アリス。ご担当殿をあまり
困らせるなよ」
あほぬかせ。
軽くいなすアリスは半乾きの髪をほわほわと
させたまま、コーラ片手にピザを頬張った。
さっきまでふんかふんかと憤っていたが
献身的な火村の態度で怒りもおさまってきたらしい。
たまにはああいうのも悪くない――。
元来が面倒見のよい性格の火村だからこそ
お世話をすることは苦にならないし、
コツを掴んだ動作と器用な手先が
思いの他心地よい「お世話」をアリスに与えた。
お世話なんて言うと「俺は猫やない!」とか
言ってまたへそがまがるだろうが。
立てない、動けないと騒ぐその身を支え
風呂へ入れてやり、ついでの三助だ。
予め泡立てたシャンプーを髪に絡ませ
指を拡げて地肌を丁寧に洗う。
後ろから横、全体へと丁寧に。
泡のぬめりをかりて首筋を解すように撫ぜ
マッサージをする要領で洗い上げる。
「はぁ~、気持ちえ~」
うっとりと目を閉じて顔を傾けてくる
浮き出た鎖骨を見ないようにして
シャワーの湯を掛けて流すと満足そうに笑う。
「うし。あがろ」
そのまま部屋に戻ってタオルドライした髪を
乾かしてやっていると、タイミングよく
宅ピザが届いたというわけだ。
「明日から講義か~。事件も起こらず平穏な
連休やったな。久しぶりに骨休めできたんと違う?」
「まぁな」
いつもなら県警府警あたりからおよびの
電話が掛かってくるのだが、このところ
目立った事件も起こらなかったらしい。
ごくありふれた休日を堪能したのだと思う。
何事もない、普通ともいえる休日。
「なぁ、たまにはこういうんもええなぁ」
みてや、チーズが伸びよる!そう言ってアリスが笑う。
「ああ、そうだな」
そう言って火村も笑った。
もしかしたら。
こうして過ごしているのが当たり前にも
思えるほど、何気ない一日、の積み重ねが
こんなにも――尊いなんて。
今更、気がつかされた一日。
