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ヒム誕アリ誕からの続きです。
日ごとSSは右下「つづきはこちら」からどうぞ。
※ちょっと日記
生憎の雨模様ですね。
午前中は物凄かった雨脚も今は
だいぶおちついて小雨になってきました。
とはいえ、出かけられる身体でもないので
のんびり寝てます。
イベントにお出かけの皆さま
お気をつけて~。
午後になって少しおさまってきて
本当によかったです。
なんたって大切な戦利品が濡れちゃうもの。
ふう、いったいいつになったら
現場復帰できるやら・・・。
5月1日
カリカリカリカリ・・・
頭の中で音がする。
カリカリカリ・・・
否。
この音は爪でふすまを引っ掻く音だ。
「う~・・・」
どうやら少々飲み過ぎた。
『にゃ―』
睡眠不足ではないのに気だるい身体を捻って
布団の中で唸るも、応えてくれるのは部屋のある主ではなく
痺れを切らした猫の声だけ。
もそもそと布団から這いだし手を伸ばしてふすまを開けてやると
コタが音もなく滑り込んできた。
「おはようさん。なんや、ご主人はお出かけか」
答えも無く。
時計を見ればすでに11時を回ろうかという頃。
見送り位はしてやろうと、一旦は起きた・・・いや、
目を開けたモノの襲い来る睡魔に打ち勝つ事が出来なかった為
ぐずぐずと惰眠を貪る羽目に陥った。
お陰で身体は未だだるさが残るもののアルコールは
すっかり抜けたみたいや。
首を回しながら冷やしてあったミネラルウォーターを
取り出しカーテンを開けた。
しん、とした部屋にペットボトルを開栓する音が響いた。
※
「え?婆ちゃん、泊りで出掛けやったん?」
「なんだ、聞かなかったのか。連休だからと娘さんところへ
泊りで出掛けるって言ってたぞ」
昨日の夜。
というか、飲み始めたのは日が未だある夕方だったが
やいのやいの言いながらも準備を整えてみれば
一度には乗り切らないほどの惣菜だった。
仕方なく、スペースが開き次第出す、という
方針を打ち出し、適当に摘まみながら飲み始めて
他愛のない話をした。
相変わらず阪神は不調の様だとか、もういい加減HRが
出ないとまずいだろうとか、まあそんなところ。
気が付けばすっかり日も暮れていた。
「そうならそうともっとちゃんと挨拶しとけばよかった~」
そう言ってソラマメを摘まみ、
ビールから早々に切り替えたワインを呷る姿は完全に酔っている。
どうやらアリスの機嫌は直ったようだ。
「んで?火村センセはGW満喫出来そうか?」
「いや、明日、明後日は普通に授業あるぞ。うちは
カレンダー通りだからな。自発的に休講にしない限りは」
「なら大きな事件が起こらんように祈るばかりやな」
軽口を叩いて、それでも半ば本心で笑った。
先ほどまで繰り広げていた甘い時間はなりを顰め
漂っているのは旧知の居心地の良さだけ。
まるでスイッチがあるかのように
時にウェットに、時にドライに切り替わる関係。
これは同性同士だからなんやろうな、と思う。
考え方や感じ方は違えど、思考回路は案外と
似通っているのかもしれない。
「似てるなんて言うたら火村は嫌かもしれんけど」
そう独り語ちてアリスは顔を洗う。
習慣でつけてしまったTVからは馴染みのある
あの曲が聞こえる。
見るともなしに眺めながら軽く着替えをすませ
布団を整えコーヒーを入れる。
ぽってりとした腹が愛らしい、と思えるのは
彼だけが持つ事を許された特権だろうか。
それとも、背中に有する羽根のおかげだろうか。
くりくりとした大きなお目目が実に麗しい。
「たけのこと・・・・肉」
画面一杯に映る美味しそうな食卓。
見ているつもりもなかったアリスはいつの間にか
食い入る様に見入ってしまっていた。
※
今日は一日、雨が降ったりやんだりを繰り返している。
昼に昨夜の残り物を食べ、買い出しに出かけた。
夕飯の食材やらなんやらを買い込んで軽く部屋を掃除し
それから、夕飯の支度だ。
ああ、もちろん風呂だってばっちりだ。
今日はきっと火村だって早目に帰ってくるだろう、
そう思っていた矢先。
玄関から音が聞こえてあまりに良すぎるタイミングに
アリスは笑みを浮かべた。
噂をしていたわけではないが、
なんとやら。
「おかえり~」
ぱたぱたと階段を降り出迎えに行ってやると
瞠目した火村が切れ長の目を瞬かせて
「ただいま」という。
慣れない状況が、どうにもこそばゆいのだろう。
「あ、まだ降っとるんやな。ちょうど
風呂も沸いた頃やしそのまま入ってきたら?」
ますます変な顔をする火村を追い立てるようにして
風呂へと誘うとそれ以上は何も言わず素直に頷いている。
その間に支度をしといたろ。
昼に見た番組そのままに、たけのこを煮て
ついでに出し巻きタマゴと、まあ焼き鳥は
買ってきたけれど、豆腐で味噌汁くらいは作った。
慣れないせいか時間は掛かったけれど、特に
やることもなかったアリスには問題など無い。
風呂も沸かし、夕飯も作って。
明日の朝にはパンもある。
パンにはポーチドエッグを添えて
厚切りベーコンを焼くのだ。
5月の一番初めの日。
そんな当たり前にも思える一日。
